夜中に突然ぷつっと電源が切れてそのまんま、BIOSも起動せず……さよならも言わないで出て行った恋人みたいに……あっさりとした最期でした……。
で、
突然PCやタブレット、スマホなんかが逝ってしまうと一番困るのがデータですよね。
問題ない。
データはPCの中ではなく、自宅のNAS(ネットワークHDD)に直接保存。
ミラーリングされて二重にバックアップが取れているし、ワイヤレスでどの端末からでも、例えば外出先、スマホからでも自宅のHDDにアクセスできるっていう便利なネットワークを構築しています☆
いいですよ、NAS。
ほんなんで基本PCの中は空っぽ。
PCが壊れようが盗難に合おうが問題ない。
さらに有事の際、PCは捨ててもHDDだけ持ち出せばいーのです。
実際、東日本大震災で慌てて実家に疎開することになった時
デスクトップのでかいPCにはお別れを告げ、外付けHDDを抱えて帰った。笑
でも、ついついPCにデータを入れっぱなしでPCが壊れた!って方いらっしゃいますよね。
大丈夫、諦めないで!
そういうわたしも、無くしたのはデスクトップに一時保存してたデータだけ……と思っていたら
そのデスクトップに一時保存した中で、こつこつ半年掛けて作成していたファイルがあったんですよ!!!!確定申告で必要なやつ。
えーーーー、信じられない。
ネットで拾ったえろ画像ならともかく、なんでそんなもんをデスクトップに置きっぱだったのか。あほなのか。しぬのか。
あれを一から作り直すのは無理だ。
ということで救出作業を始めます。
*****
PCの電源が入らない理由は、ただ単に電源ユニットが壊れた場合、ハードディスク、マザーボードの劣化破損いろいろあるんですが、HDDは生きているケースが多い。
なので中にある内蔵HDDを取り出してあげて他のPCなりに接続してあげればいい。
今主流のSSDも基本同じだと思います。試したことないけど。
取り出した内蔵HDDと他機器を接続するにはS-ATA(シリアルエーティーエー)ケーブルを使います。
一方はS-ATA、もう一方はフタマタでUSB端子とコンセント
通常ほんなもん持ってないですよね。
家電量販店に売ってます。
1,790円ェ……('A`)
まるっとPCの中のデータを救出するならやっすい価格だと思います。
業者に壊れたPCのデータ救出作業を頼んだらうん万円するらしいですしね。
でもたったひとつのファイルを救出するために払うには高いケーブル代です。血の涙を流しつつ買います。
ほんなんで有事の際、S-ATAケーブル必要な方貸しますよ。Win10対応。
解体作業に入ります。
むちゃくちゃ堅牢、20個くらいのネジで留められている。
いちおちゃんと戻す予定で、一個一個留める位置が解らなくならないようネジを保管しておく。
くぱぁ……。
モニタと一体型デスクトップの中身です。
この子を開いたのは、買ってきた日にメモリを増設した時以来かも。
なんか埃だらけで申し訳ない気持ちに。
これがHDD
繋がっているS-ATAケーブルを抜きます。
ほんでこいつを取り外したい……
…んだけど、いくら頑張っても外れてくれません。
可能な限りなネジは外したんだけど
見えないどこかで固定されてる。
この状態でもケーブルを差し込められればいーんだけど、他の部品や突起が邪魔で差し込めません。
HDDの上部にある液晶パネルのインバーターを外してずらしてみるけど
それでもいろいろ邪魔で入らん……
断腸の想いでインバーターのケーブルを切ることにしました。
切ったら最期、
ほんとうにこの子は二度と立ち上がれなくなります。
ニッパーを入れる瞬間、目頭に熱いものが込み上げた。
そして声に出してた。
「ごめんね!今までありがとう!ありがとう!!!」
ケーブル二本切ったら後は早いもんです。
その辺のケーブルもサクサク切り、突起物をニッパーでぐりぐり潰して
ケーブルを差し込めるスペースを確保しました。
HDDにS-ATAを差し、反対側のフタマタの一方は電源を差し、
もう一方のUSB端子を別PCに差し込みます。
緊張の瞬間。
おねがいっ……
きたーーーーー★
HDDは生きてました。
接続したPCのデスクトップに新たなドライブが認識されています。
後はそれを開いて
その中の”ユーザー”と書かれたフォルダを開くと
保存データに辿り着くことができます。
フォルダを読み取るのに結構時間が掛かるんだけど、そこは焦らず待ってやって。
ありました。
デスクトップのフォルダ。
ここにデスクトップに一時保存したデータが入っています。
後は必要なフォルダなりファイルなりを接続したPC側にコピーします。
おかえりなさい!置きっぱなしにしていたデータ!
ちなみにここまでやっておいて
「デスクトップ」フォルダには拾いもののえろ画像しかなかった。
え…
なんで……?
確定申告ファイルどこ……?
すっごくよく探したら
ちゃんとNASの中にあったお。
変なファイル名を付けてて分かんなかったんだお。
ケーブル代と睡眠時間……そして残骸になったVAIOさんの亡骸を見て涙がでた。
余談だけど、VAIOさんをバラバラにしていて
Intel製のCPUやグラボは別として、パーツがどれを取ってみてもSONY製なのには感動しました。
(小さくて細かなパーツのひとつひとつに "SONY" と刻印されているのです)
ひとつとしてメイドインチャイナと書かれたものがないんですよ。
SONYの本気のモノ造りを感じました。
SONYタイマーなんて言葉もあるけれど、あれはうそ。SONY製はおそろしく長持ちする。
ぜんぜん壊れないから新機種が欲しくても買えないんだよ。
その訳はちゃんとしたものでちゃんとしたものを作っているからなんだねえ。
これまでもこれからも、わたしはSONYに忠誠を誓う犬でいようと思いました。ワンワン!