▶ドイツサバイバル記 【準備編】
▶ドイツサバイバル記 【出発編】
▶ドイツサバイバル記 【フランクフルト到着編】
▶ドイツサバイバル記 【フランクフルトサバイバル・貞操の危機編】
▶ドイツサバイバル記 【うぇありず!なぷきん!】
▶ドイツサバイバル記 【さようならフロントメーン、いざローテンブルク編】
▶ドイツサバイバル記 【ココドコー?迷子になっておーまいごっと!】
▶ドイツサバイバル記 【下痢がくだる。無念のノイバンシュタイン城、編】 ←イマココ
終わらせるよ。ラストだょ。
****
6時起床、
桜井と妹は朝ごはんをしに行く。
わたしは行かない。
今日はノイシュヴァンシュタイン城を見学する現地ツアーに参加、午前8時に集合。
優雅に朝食をしている時間はないのです、って普段は朝ごはん食べない人なので問題ない。
ご用意をしていたら、朝ごはんから帰った桜井が瀕死の形相をしていた。
「はらがいたい…」
そこからもう、上から下からたーいへーん。
機関銃のように吐き始めた。
「アアアアアアアアア!!!!!」
下痢が下ってトイレから断末魔の叫びが聞こえる。
ただの朝食の食べ過ぎとは違うご様子?
「昨日の夕食を食べてから、はらの具合がおかしかった」
「だから異国の飯は危ないとあれほど(涙声)」
昨晩脂っこいものを無理して食べ過ぎたせいなのか。
何度もトイレ往復して猫のポーズ(はらいたの時はこれですよ!)
とりま持参した胃腸薬を飲ませるけど、水呑んでも吐く。
「ぼくは無理だ、1mmも動けない」
「二人で城行ってきて」
そう言うけれど
ノイシュヴァンシュタイン城は何より桜井が愉しみにしていたし
はらいたで苦しんでる人を置いて行けやしないじゃないですか。
もったいないけど城ツアーは断念することにする。
またくればいいやん!またこようぜ!
で、集合場所に行って不参加を伝えに行くことにしました。
8時前、それらしいバスがたくさん並んでる。
Audiのバスかっこいい…
あれが我々が乗るはずだったバスです。かっこいい…
不参加表明してすごすご帰ります。
そうそう
ノイシュヴァンシュタイン城って、複雑過ぎて言えないよね。
わたしはやっとソラで噛まずに言えるようになりました。(でっていう)
あちこちに露店のソーセージ屋があって、早朝から開いてる。
お昼ごはんか晩ごはんはこれにしようと決めた。
今日は食事に煩い方は何も食べられないはず。
ポカリ的なものを買いにコンビニを探します。
ファミマやイイキブンと違って物珍しい。
パンやフルーツがうまそうすぎる。
アイスを物欲しそうに眺める妹
買わないよ
きさままではらを壊されては困る。
ドイツのお土産で買ってはいけないものランキングに必ず上がる、
ハリボーのタイヤ型のグミを見つけた。
ネタのために10袋ほど買い込む。
食べてみたらタイヤの味というか薬草の香りというか、殺人的にまずい。
おみやげで配りまくったけどね!
帰ったら桜井はかんっぜんに寝たきりになっていた。
ハートまで弱り果て、日本にいる彼女に会いたいと啜り泣く。はらいたごときで情けない。
で、一緒になってみんな爆睡。疲れてた。
起きたらお昼もとっくに過ぎてた。
3時頃、市内見物に出掛けることにする。
桜井、なんとか歩けるまで復活。
至る所に走っている路面電車、
これがおそろしい。
気がついたら突然背後におるんやもん!
UOOOOOOOOOO!!!!!
何度も轢かれそうになった。
しぬわ!
ちな、TOKYOは大塚でもよく都電に轢かれそうになります。
路面電車、やつは危険。
とにかく人が多いよ。
様々な異国人を見掛けます。さすが大都市。
街中にはバルーンアートを配る人、大道芸人様々なパフォーマーがいます。
ただし風船貰ってチップを要求される。
欧州文化を感じるネー
で、
道の真ん中に立ってる銅像。
微動だりしないんやけど、これ人なの?
スタチューと呼ばれる銅像芸人でした。
この荘厳なる建物はHeiliggeistkirche、精霊教会
犬も歩けば教会にぶちあたる。
敬虔なカトリックの街だなあと思う。合掌。
午前中だったらコーラス隊の賛美歌が聞けたのに。ねてましたね。
かの有名なマリエン広場。
たくさんの人がここに集ってる。なにしてるん?
クリスマスシーズンになると、ここでクリスマス・マーケットをやっているようです。
そんな時期にまた来てみたいものです。グリューワイン呑みに。
マリエン広場に聳え立つノイエス ラートハウス (新市庁舎)
時を知らせる鐘がなり、とても趣き深い。
近代的な街だけど、みな建物がゴシック様式で
ヨーロッパにきたった感まんてーん!
ミュンヘンのDQNだなあ。。
どこにでもDQNはいる。感慨深い。
名物白アスパラーが売ってるよ!
買って行きたいけど日本に着くまでに干からびるだろうなあ。
ニューヨークもそうだけど、露店が多いねえ。
野菜、果物、ソーセージ、アマイーノ様々なものが売っていてもの珍しい。
ああ、でも決して安くないんだよ。
かわいいカヘがたくさんあるので、茶をしばく。
そういえばわたし、朝も昼もごはんをしていないわ。
妹 「ケーキもほしいです」
桜井 「遠慮します」
みゆ 「なら大きいし1ピースでいいかなあ」
1ピースで大正解。
ケーキは大きいだけではなく、殺人的に甘い。
こんなもん一人一切れ食べたら糖尿病になるわ。
その後カールシュタット(デパート)へ
素敵なジェントルマンがピアノを弾いてる。かっこいい…
だがドイツ男子は注意せねばならない。
デパートの家電売場にvaio売り場があったよwwwwwぎゃーすごいネーwwwwwww
世界のSONY!
世界のvaio!
(SONYの犬です。ヒャンヒャン!)
core i3、当時ではハイスペック。
SONYの犬、嬉々として触る。触っちゃう!
このPCインターネッツに繋がっているよwwwwww
よーしお父さんブログうpしちゃうぞー
だがUSキーボード!ローマ字しかうてねえよ!ああローマ字とは情けない。
WiiとDSのコーナーもあった。
ニッポンのゲーム機ってそんな人気なん?(ここはさほど感激しない)
お土産もここで物色しつつ。気がついたらとっくに日が暮れてた。
ソーセージスタンドでホットドッグイエーイwwwwwww
おじさんテラ愛想いい。
「ホットドッグとビール、ワンやでワン!」
本場のソーセージ旨いよ旨い。
わたし前世は絶対ジャーマン。
露店のアイスを買う。
1ディッシュ1€
マネキンさんティクビ目立ちすぎィ!
夜の街はなかなか刺激的、呑み屋の誘惑がとても多い。
だが桜井がフラフラなので帰ることにする。
部屋で桜井はお粥を啜る。
レトルトパウチのお粥を持ってきてよかった。
そして胃腸薬漬け。
お大事にー。
酒が呑みたいけど、ハライターをほっぽって夜の街に繰り出すのもアレなので
妹を連れてホテルのバーに来た。
料理のメニューはまるで読めなかったけど
Gin,Wodka,Tom Collins…
さけのメニューはぜんぶ読めるよ!嗚呼素晴らしき教養!
さけが呑める呑めるよー
ドイチュランドのラスト・ナイトにかんぱーい。かんぱーい。
部屋に戻ってvaioを開くけど
やはりネットワークが繋がらない。
でもここ、wi-fi有料なんやで?
ドイツに限らず成田の日航ホテルでも不安定だった。
2010年、この時代はwi-fiのしくみがまだしっかりしていなかったんだろうなあ。
こんなわけで、フロント前で座り込んでネットしていると
酔っ払った陽気なガイコクジーン夫妻に話しかけられる。
「あいあむインターネッツ!」
「るーむいずばっどこねくしょん!ツナガリマセーン!」
陽気過ぎてなんでもHAHAHAと笑うガイコクジーン
勝手に盛り上がってハグハグされるけど
欧州でのギュッギュやチュッチュは注意が必用だとおもうわ。
このとき午前3時、
ねないと明日飛行機に乗り遅れるね!
***
今日は帰るのみ。
桜井もぼちぼち復活。朝ごはんをしにきました。
ここのホテルの朝ごはんもしゅんごかった。
ミュンヘン名物白ソーセージ、うれしい!うれしい!
「ハンナマ!プリーズ!」
どこ行ってもチーズは豊富だし
フルーツも豊富やし
シャングパングも呑みホ、
あードイツの朝食ってなんて素晴らしいの!
わたしドイツで暮らしたい。帰りたくない。
でも、日本食のコーナーがあったんだけど
これだけはいただけなかった。
ご飯や味噌汁、豆腐に漬物に醤油もあるけど
どれも怪しい匂いがする。
ご飯はタイ米?
かんっぜんにウマくない。
しょうがない、いつも最上級のコシヒカリ食べてるんだもの。
味噌汁に至っては味噌使ってねえ…味噌汁じゃないょ…
豆腐はモッツアレラチーズみたいなシロモノ。
日本食に期待した桜井はかわいそうなこ。
まあ、ヨーロッパのホテルで日本食に期待してはいけない。素直にチーズとソーセージ食べろ。
で、
例によって食べ過ぎ。
部屋で苦しんで嘔吐。馬鹿なのか。
でも吐くまで食べたいほど旨いものが多すぎるのだよ!
お昼過ぎに空港へ行くお迎えが来るので、それまで近隣を散策。
でも今日は日曜日、デパートも施設もあらゆるところが閉まってた。
そう、ヨーロッパの日曜祝日はどこもお店が閉店する。
お土産買いたいのにこまるー。
日本の利便性を感じるとともに、日曜閉店ってアリエナイわ。商売する気あんのかとジャップは思ったり思わなかったり。
帰りたくないねえ、もうちょっといたいねえというわたしに、外国の飯こわいと呟く桜井。こいつはダメだ。
ミュンヘンから送迎サービスを使って空港に向かいます。
カタコトの日本語が話せるドライバーさんで、
高速に乗るまでゆっくりと街を流しながら、車窓の向こうの名所を説明してくれる。とっても親切!
アウトバーンを疾走、ぎゃーうれしい!しっ子でちゃう!
左車線に入ったらベルリン、そして我々が通ってきたニュルンベルク、ローテンブルクに
右車線が空港方面へ
道路標識萌えるワー
そろそろルフトハンザのターミナルに到着。
ドライバーさんと別れてチェックインして、免税手続きに。
免税手続きがうまく通じ合えなくて、わたしアタフタ。あちらはイライラ。
わざとやろってくらい早口で捲し立てられて(絶対わざと)時折ドイツ語混じり。何言ってるかワカンナイwwwwこの人超いけずwwwwwww
見かねた桜井が代わってくれて、すんなり終わった。
内向的で自分からコンニチワーはしないものの、彼の英語力はなかなかのものだ。
で、桜井のことをとても優秀だと褒められた後、
にっこりしながら一枚の犬の写真を見せられる。
「あなたはこの犬みたい」
その意図を理解しかねて、一緒にHAHAHAと笑った。
のち、桜井が眉間に皺を寄せて言った。
「なに笑ってんの…イヤミ言われたんだよ?バカにされたんだよ」
「ドイツ人みんな親切だったけど、意地悪な人もいるんだなあ」
「日本人全てをバカにされた気分だよ」
唯一の悔しい、嫌な思いをしたことだという。
まあ、バカにされたのはわたしなんですけどね。どんまい!
出発まで免税店をぶらぶら。
色使いがとても西洋なアイスをぺろぺろ。
15:45発のあのルフトハンザに乗ります。
さようなら、Deutschland
Danke,Deutschland!
しばらくすると食事の時間です。
「ビーフ!ビーフぷりーず!にくください!」
和洋折衷。ハッシュドビーフ的な何かに、パン、寿司、蕎麦、ケーキ、
春の炭水化物祭り。
帰路便は日本人のCAは見掛けない。
そしてドイツ人のCAは基本ドイツ語。たまに英語。
ジンをオレンジジュースで割って欲しいという要望が伝わってうれしい。
そして機内は飲みホ、うれしい。
夜になり
ねれなくてもんもん。
シートが快眠角度まで下りてくれない。
首と足のやりどころに悶々。
朝を迎え
つらい…つらいよ。エコノミーきっつい。
せめてビジネスに乗れるくらいのオカネモティーになりたいですね!
朝ごはんは一般的ブレックファースト
ノットハリボー
あたい、グミ大好き。
ガシガシ噛んでると脳みそ刺激されてアタマよくなりそうやん?(ならないネー)
おやつは何度も出る。
機内では出されるものをつい食べ過ぎて、ほんとうにつらい。
タダイマー
午前10時15分成田着、帰ってきてもうた。
というかフランクフルトから乗り継いで乗り継いで、ちゃんと帰ってこれたネー☆彡
今回の旅のミッションは「日本に帰り着く」ことだったかもしれません。
桜井が和食が恋しいと煩いので
帰り道、蕎麦をすることにした。
桜井は泣いてた。つくづくこいつほんとうにダメだ…
そんなことよりこれは何度目のご飯なのか。はらが討ち死ぬわ。
短い旅だったけど憧れのドイツ、たくさんの思い出ができました。
旅というより、初めての鉄道の旅サバイバル。でも楽しかった。うんまかった。
思い通り、計画通りにいかないことだらけだったけど、また来よう。
ドイツ国ありがとう。また行くよ、Danke schön!
***
この春、再びヨーロッパ、そしてドイツをユーレイル グローバルパスで周遊してきます。
下痢が下って諦めたノイシュヴァンシュタイン城にもリベンジしてくるぜ!
ドイツ国内の列車も満足に乗り継げないのに、ヨーロッパ中乗り継いで歩けるのか。まったくもって自信がありません。
でもなんとかなるんやで、たぶん。きっと。
【了】