ドイツサバイバル記 【フランクフルトサバイバル・貞操の危機編】

2015/01/29(Thu)

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晩ごはんをしようか、ということになったんだけど
朝から食べっぱなしで大しておなかが空いていない。
そして疲弊し切っていた。
朝5時に起きて、時差を入れると24時間以上起きている。


「露店のソーセージとビールを買って帰ろっか。
なんなら非常食の鮭のおにぎり齧って寝てもいいやんね?」


桜井「今日野菜をまるで摂っていない!野菜を食べないとだめだだめだ!」


ほんと、
このお方食に関してマジで煩い。
この後もさんざお店選びで苦労することになる。




エキナカの、野菜が食べられそうなデリカのお店に来た。
お惣菜のにくのサイズがやはり欧米。




タコサラダとサンドイッチを選択。
あらー
パンがとってもおいひい!パンに感動。


簡単に食事を済ませてホテルに戻ります。
部屋に帰ったらまずすること、
明日の電車の乗換えを調べます。
むろんホテルはwi-fi完備チェック済です。

なんだけど、
wi-fiが繋がりません。
いくら設定を見直しても繋がってくれません。
旅先で命綱のVAIOちゃんもインターネッツに接続できなければただのお荷物、
困り果ててフロントに聞きに行った。


親切なフロントマン(そしてイケメン!)と一緒に
あれこれ無線の設定を見直すけどだめ。

「ビジネスルームを使うといいですよ」

フロントの隣にある無料のビジネスルームに案内してくれた。




イヤッハァwwwwww
とりまうpかんりょうwwwwwww


だがしかし
ここんちのPCには大きな問題というか壁があった。
ドイツ語キーボード(USキーボードだったかも?)

DBのサイトで乗換え検索をしたいんやけど
ドイツ語入力できねえ。。
ページ翻訳できねえ。。

またここで苦戦していたら、先ほどのイケメンのフロントマンが様子を見に来てくれて
検索の仕方を教えてくれた。
あーもうなんなのドイツ人、マジ親切過ぎじゃない?
 



ぶじ検索かんりょう!
よかったーーーー!
これで明日エルトフィレに旅立てる~~~
どうもありがとうございました!!!!




ひと通り明日の調べ物が終わったところで
「コーヒー要る?」

mjd?
いえすいえす!ダンケシェーン!

食堂の厨房でコーヒーを淹れてくれた。
あーもううれしい。感涙に咽ぶわ。


ロビーのソファで片言の英語と関西弁とバディ・ランゲージで歓談。
日本のどこから来たのか、
ここからどこに向かうのか。
ミユキはかわいいね。(まじでまじで!)

「ミュンヘン?ナインナイン。”ミュ・ン・シェ・ン”」
Munchenの正しい発音は”ミュンシェン”だそうです。


そしてここはチップをはずむべきだろう、と思ったのですが
彼は頑なに受け取ってくれません。

「日本のトモダチが出来てうれしい」
「ミユキと僕はトモダチ」

泣いた。
日本に帰ったらお礼状を出そう。
あわよくば文通なんか始まっちゃったりして、恋が芽生えちゃったりして
イケメンのドイツ人のカレシゲットだぜ!

いえね、年の頃は30代前半か半ばか、

ほんとうに黒のスーツが似合う、長身のイケメンなんですよおおお!!!

こんな素敵な紳士と恋ができたら
どんなに素敵かと妄想するやんね。


二杯目のコーヒーを勧められ
「ミユキはタバコを吸うのかい?」

いえす!やー!やー!

「僕はスタッフーだからロビーでタバコが吸えないんだ」
「タバコが吸いたい。付き合ってくれる?」

いえす!やー!やー!

イケメンのフロントマンについていく。
通されたのは使っていない客室だった。




ここで二杯目のコーヒーをご馳走になりながら
再び歓談タイム。
しゅいごいねえ、(バディでも)通じるもんだねえ。すると、


「友情のキッスをしてもいいかな?」

わーい?
ニッポンにはご挨拶でちゅっちゅをする習慣がないよ。
酔っ払ったときのポッキー・ゲームくら


イケメンのフロントマンが
ほっぺたに軽くちゅっ☆
おでこにちゅっ☆


うわあなにこれ
おでこにちゅっ☆て萌えるね!!!
思わずDKDKして目つぶっちゃったじゃんかー!


「ミユキもして?」

テレッテレになりながら
フロントマンのほっぺたにちゅっウヮオ欧米かwwwwww//////


「もっとして?」

えええ、もう一回だけやで/////


「ここにもして?」

彼は人差し指を唇に当てた。
えっえっ?/////

欧米ではマウストゥマウスのちゅっちゅもご挨拶でするもんなんやろか?

昔、ブラジルの留学生(♂)に
日本を発つ前、さようなら、と言ってくちにちゅーされたことがある。
外国ジーンはそんな軽いノリで接吻をするのか、


…と、戸惑っていると
彼のほうから唇を押し当ててきた。
ちょっと抗うことのできないタイミングで。
ひゃぁっ!って声出たと思う。


しかも
ちゅっ☆とかいうフレンチ・キスではなかった。
ちゅちゅ~って感じで
えっえっこれもご挨拶なの??と混乱する。

さらには
一度くちを離したかと思ったら
髪を撫でられながら
ちゅっちゅちゅっちゅちゅ♡♡♡


これはご挨拶の範疇を越えているのではないか??


混乱しながらフリーズ。
石のように動けない。

なんというか、人はこういう時って
ほんとうに固まってしまうものなのだね。
だけど唇の感触だけが生々しい。

いとも簡単に
舌が入ってきた。
わたしの唇は抵抗を試みるけど、無駄無駄無駄無駄


どうしたらいいんやろ

ところでわたしは今、うれしいのか悲しいのか逃げたいのか。


混乱しすぎてわからない。わからないよ!


ねえねえねえねえこれ大好きです、のちゅーなん?
彼はわたしが好きなん?
もしくは今わたしは、もて遊ばれてんの??


ちゅっちゅしながら髪を撫でていた手は腰に移動
腰をさわさわ
それが次第におけつさわさわに移動していく。

目線の位置にはベッド、
あそこに連れ込まれるのでは。
この流れやとかんっぜんにそうなるやろ。


案の定というか、彼の手がジャージのゴムにかかる。
ちょwwwおまwwwwwwすとっぷ!すとっぷやでwwwwww
(※ここでスカートの中に手が滑りこむ、ならまだふいんきあるけれど
ジャージってちょっと残念すぎるね!)

「ノー、ノー」と呟いて唇をほどいて抵抗
しかしイケメンのフロントマン、そんな僅かな抵抗に構うことはない。

これなんかあかん気がする。
貞操の危機
危険が危ない


旅先で素敵な紳士と恋に堕ちる、だなんてとても素敵、
でもわたしそんなに軽いナオンじゃないの
結婚の約束をしてからでないと、エッチなことはできないよ!


「そーりー!あいむそーりー!」
強く抵抗の意思を示して

あいはぶあぱーとなー!あいはぶあぱーとなー!

と、遥か昔に棄てられた人に貰った指輪のはまった薬指を突き出して、身体を引き離した。


そこからはどうやって自室に戻ってきたのか、今は覚えていない。
部屋を飛び出したのか。
無事和解して一緒に部屋を出たのか。

二つのベッドでは桜井と妹が爆睡していた。
そりゃあ今日は疲れ切ってますよね。
わたしも三つ目のエキストラベッドに倒れ込む。もはやお風呂に入る気力もない。


あああ、
ちゅーしてもーた。
ちゅーしてもーた。
オフトゥンの中で唇をごしごしした。

そして貞操の危機があぶなかった。
明日からどんな顔をしてあのホテルマンと顔を合わせればいいのだろう。
そんなことを考えつつ、死んだように眠りに堕ちて行った。

****


困難はこれだけでは終わりません。
明日もまた新たな困難が待ち構えています。
次回は「うぇありず!なぷきん!」の回です!


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